個性とキャラクター 〜ドラえもんを例に〜

 我々は誰しも個性というものを持っています。会社や学校、地域社会など、他人との交流を通じてキャラクター(あるいは略してキャラ)というものが形作られていきます。たとえば、Aさんという人はシャレの分かる人だ、Bさんという人はシャイな人だ、Cさんは目立ちたがり屋だ、というように。

 「ドラえもん」を例えにキャラクターについて考えてみましょう。たとえばジャイアンは常に威張っていて、あたかも世界の中心はオレだ、とでもいうような唯我独尊的態度を常に取ってなければなりません。万に一つでもジェントルマンな態度をとってはならないのです。ジャイアン20歳の姿はどうでしょうか。

 ジャイアン、中学卒業後、地元の高校に進学(スネ夫も同じ高校に進学)。入学一週間目に傷害事件を起こして停学処分。そのまま退学。暴走族で暴走行為に及ぶ。少年院に送致。少年院から出た後、カラオケボックスに入り浸り歌手を目指す日々。20歳のジャイアンは歌手志望のフリーターに違いありません(マネージャーはスネ夫)。

 つぎに、のび太。のび太は常にいじめられっこで無ければなりません。そして劣等生でなければならないのです。のび太が20歳の姿を想像してみましょう。中学入学直後からいじめられる。中2、ドラえもんの「コンタクトにしたほうがよくない?」のアドバイスでメガネからコンタクトに。中3、しずかちゃんのパンツを盗んだことがバレてひきこもり生活開始。中学卒業と同時にパソコンを与えられる。ドラえもんを分解してパソコンのパーツとして使用。高校には進学せず。以降20歳まで自室に閉じこもりパソコンと戯れる日々がつづく。パパママ絶望。

 つぎに、わたくし中山。中山は常に孤独でなければなりません。そして、「なにあいつ、キモイんだけど」的雰囲気でなければなりません。わたしが20歳までの道のりを振り返ってみましょう。中学入学直後から周囲から孤立、異常に友人の少ない生活をおくる。高校入学、またしても友人がほとんどできない。大学入学、サークルにも参加せず授業にもあまりでない生活。携帯が鳴らない日々がつづく。20歳、だれにも祝ってもらえず孤独に迎える…。

 あぁ…。

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