無情の世界

  人間であることに疲れました。

 北朝鮮では頭の狂った指導者が、贅沢の限りを尽くしたご馳走をたらふく食い、腹を膨らませている。飢えた数百万の無辜の民は、木の根っこまで掘り返し、必至に食らいつく。ますますやせ細り、骨と皮になっていく。目の光が失われた青い顔。そこに人間らしい生活はない…。

 アメリカは、嘗て無い無謀な戦争への階段を一歩一歩上がっている。中東では着々と軍備が整えられている。ブッシュは口角泡を飛ばし、国民を駆り立てる。ボタン一つで数万の人間が瞬時に殺される。

 日本経済は相も変わらず低迷を続ける。戦後最悪の不況。超就職氷河期。中高年の自殺。近い将来、年金制度の破綻は眼に見えている。構造改革。そして、痛み。

 夢も希望もあったもんじゃありません。

 人間であることとはなんて辛いことであろう。わたしの目に映るのは、溢れる涙で濡れた少女の目、青白い憂い顔の青年、押し寄せる苦難に潰されそうになる人たち…。

 わたしは思いました。どうせなら麺にでもなりたい。カップスターの麺になりたい。麺になって、本上まなみに吸われたい。吸って欲しい。別に麺じゃなくても良いから本上まなみに吸われたい。吸ってくれ。全身いろんなところ吸って欲しい。吸ってくれ。そしたら、おれも吸ったる!吸ったる!吸ったる!

 カップスターCMの本上まなみは抜群にキュートで妖しい魅力に溢れていると思うのです。

 いいよなぁ、麺…。

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