かき氷マシーンを巡る不安

 先日、我が家でも氷を砕いてかき氷をつくる機械、つまりかき氷マシーンが安価で売っていたので衝動買い的に、清水の舞台を飛び降りる思いで買った。これでやっと世間並みになったと家族で一安心、パパもママもニンマリ、隣の家のポチもホッと一息ついてた所なのだが、ところがどっこいそうは問屋がおろしません!!ってなわけで、かき氷を作るたびに不安がつきまとっている。その不安とは、かき氷を作成する際に毎回感じる不安であって、つまりは、かき氷を「かく」ときに起こる不安なのだ。
 ここで「かき氷マシーン」といちいち言うのも面倒なので略してカマと呼ぶことにする。

 さて、我が家のカマは非常に安価なだけあって非常に安価っぽい作りをしており、全体は黄色いプラスチックで出来ている。黄色いプラスチックで出来ているということは、少々問題なのだが、さほど問題ではない。繰り返し言うが不安はカマをかくときにつきまとう不安なのだ。我が家のカマはかき氷を「かく」際に、それはまた非常識なほど巨大な音を立てる。その音は、もしリビングでカマでかいていると、風呂場でシャワーを浴びながら鼻歌を歌っていても「おぉ、カマつかってるな」とか、「うぅむ、カマってるな」とか分かるほどだ。で、問題はそのカマの刃の部分にある。ここまで大きな音を立てると言うことは氷をかく刃の部分には大変な負荷がかかっているはずで、まぁ、ざっとみて5Gから6Gの負荷がかかっているとしても不思議ではないと思ったりしたりする。で、ゴキゴキかく度に刃が欠けないかと、そこはかとなく不安が義男の頭の中を去来していったりする。

 もし刃が欠けたらどうだろう。そして、刃が欠けたにもかかわらず、ちょうどテレビでは9回裏2アウト、サヨナラのチャンスで松井がバッターボックスに立ってて、かき氷なんて見ないで欠けた刃入りのかき氷を口に運んでしまったらどうする!!結果は火を見るより明らかだ。いや、この場合、氷を見るより明らかといった方がいいのか!?

 と、ここまで書いてきて非常に重大なことに気づいた。わたしの友人のFくんは氷屋を営んでおり、ちかじかその氷屋の二代目になるという噂を人づてに聞いた。その氷屋では夏にはかき氷を200円で販売しており、わたしもFくんの友人である以上Fくんのかき氷販売に影響があってはいけない。だって、ほら「こんなの読んだらもうかき氷なんて食べません!」って人がいるかもしれないでしょ。というわけで、もうこれ以上不安をあおってはいけないので、この辺で話は終わりにさせていただきます。おあとがよろしいようで。

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