ガープの世界(1982/米)

監督 ジョージ・ロイ・ヒル
出演 ロビン・ウィリアムズ / メアリー・ベス・ハート / グレン・クローズ / ジョン・リスゴー / ヒューム・クローニン / ジェシカ・タンディ / アマンダ・プラマー / ウォーレン・バーリンジャー / ブランドン・マガート / ジェニー・ライト

 オープニングとエンディングで流れるビートルズの「WEHN I AM SIXTY-FOUR」が素晴らしい。ポールの才能に感動しつつストーリーはスタート。ロビン・ウィリアムス演ずるガープの一代記。

 ロビン・ウィリアムスが若い頃(大学生とか)を演じているのはちょっとムリがあって、みていてつらい。というよりも、わたしはもともと、なぜだかわからないのだけれど、ロビン・ウィリアムスが苦手だ。特に笑顔を見せたときに何となくイヤな感じさえしてしまう。映画に限らず、男でも女で当てはまるが、笑顔が苦手というのは決定的にダメだ。

 破天荒な自伝を書き、女性革命運動のリーダーさらには政治家になっていく、ちょっと変わり者のガープの母親役はとても適役な気がする。だがロビン・ウィリアムスとの親子関係ということを考えると違和感がある。ガープの妻もいい。が、やっぱりロビン・ウィリアムスが・・・。

 性(ジェンダーとしてもセックスとしても、そして家族も)の問題がこの映画のテーマなのだろうが、頭が悪くなったせいか集中して見ていなかったせいか、イマイチメッセージなり意味なりがつかめなかった。どちらにしても強いメッセージというよりは、いろいろな問題を投げかけているストーリーだ。しかし、ムズイ。ぜったい自分の頭が退化している。

 プーというちょっと変わったキャラの女がいて、主人公ガープは最後このプーに拳銃で撃たれてヘリコプターで病院に向かうところで話は終わる。プーは幼い頃からガープの近くに住んでいて、ストーリーのなかでときどき出てくるのだが、このプーの意味をよく考えてみることは絶対重要だろう。

 哀しくも美しい家族や、いろいろな人間の生(性)の姿がすばらしい。どのような思想や生き方も頑として拒絶されるような描き方がされておらず、軽いヒューモアで包まれているところがいい。ガープがロビン・ウィリアムスじゃなければ相当すきな映画になっただろうと思う。

 ジョン・アービングの原作は本で持っているのだが、その厚さに怖じ気づいて未だよんでない。そろそろ読もうかな。

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