大脳分裂(2002/カナダ)

監督 アンドレアス・シュナース
出演 ジョー・ニューマン/ウィニー・ホール/チャウ・ヤン・リン
 

 邦題は「大脳分裂」とかいってちょっとダサイ。

 これでもか、というくらいに不快な映像が連発される。とにかく気持ちが悪い。気持ち悪い映像を思いつく限り並べて、はい、出来ました、といった感じの映画。ぜったい監督は変態だ。

 わたしは映画であまり気持ち悪いとか不快とか感じない方で、「イレイザーヘッド」を見たときもそれほど気持ち悪いとは思わなかったが、この映画は本当に気持ちが悪くなる。とにかく80分の上映時間が長い。

 キリストだとか、近親相姦、マスターベーション、などクリスチャンだったらなお一層不快になっている要素が満載。キリストの像にナチスのハーケンクロイツが重ね合わされたり・・・。

 不快度が頂点に達するのが、男が膣から頭だけ出た出産直後の赤ちゃんの首をカッターで切り、その首から流れる血を母親(男の妹)に振りかけ、男が赤ちゃんのヘソの緒をかみ切り、かみ切ったヘソの緒を母親の膣に突っ込み、母親はショックで死ぬ、という場面。よくここまで気持ち悪い不愉快な状況設定を考え出したモンだと感心してしまう。ほんとに監督は変態だ。
 
 芸術性もなにもないような気がする。とにかくグロいだけ。同じ「不愉快系」の映画でも『イレイザーヘッド』の方がぜんぜん芸術性の点から言えば上だろう。

 DVDで見たので、おまけの映像がついていて、監督が制作についていろいろ語っているのだが、この監督あまり知的に見えない。ぜったいこの監督は変態だな。目でわかる。
 

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