監督：チャン・イーモウ
出演：チャン・ツィイー / スン・ホンレイ / チョン・ハオ / チャオ・ユエリン
　
　
　筆舌に尽くしがたい奇跡とも言えるような美しさ。奇跡だ。すべてのシーンが極上の美しい画から成る。最初の白黒からカラーの黄金の野原へと移る場面は本当に奇跡的。どうしようもないくらいのうつくしさだ。
　チャン・ツィイーの着るピンクや赤の服、三つ編みの髪の先に結んだ黄緑のリボン、瀬戸物を包む布、家の壁の黄土色、秋の黄金色、髪留め、朝のもや、雪景色、みずみずしい緑色、白樺がそのときどきの色を反映して青紫や金色、水色に変化する様子、光の反射、主人公の髪の毛が光を反射する様子、学校の窓を飾り付ける様子、青空と白樺、夕焼けの空、餃子から昇る湯気、餃子の透き通るような白色、学校の校舎の屋根、井戸、とにかくこれ以上美しい映像（色）を見たことがない。
　さらに素晴らしいのが音。馬車の音、瀬戸物修理屋の修理の音、機織りをする音、そして朗読のうつくしい中国語の発音。音と映像の奇跡だ。奇跡だ、奇跡だ、奇跡だ！
　あまりにうつくしすぎて最初の白黒からカラーの黄金の野原へと移る場面以降涙が止まらず８０分くらいむせび続け、脱水症状になるのではないかと不安になった。とにかく余りに美しすぎる。うんよく脱水症状にはならなかったが頭はガンガン痛くなった。そして死ぬほど疲れた。
　さて、ストーリーは・・・まぁ平凡だ・・・いや平凡以下か・・・。逆にストーリーが平凡なためストーリーに気を遣わずに存分に映像を楽しめるのがいいかもしれない。チャン・ツィイーは確かにかわいいが顔のアップが多すぎる。あとチャン・ツィイーの走り方・・・腕曲げろよ！だからこけるんだろ！